ふるさとの民話1– category –
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第四話 皇子とホトトギス
昔「いわつきわけの命」という哑(おし)の皇子がおられた。皇子の父てある天皇は、ある夜、 夢の中で、「石動山の天平寺にお詣りすれば、皇子の哂が治るてあろう。」というお告げを聞かれた。 そこで、天皇の命により、皇子は、勅使として、 天平寺へお詣り... -
第三話 大けやきの天狗さん
【ふるさとの民話 第三話 『大けやきの天狗さん』】 むかし、飯川の大けやきの前に、大きな造り酒屋があった。ある時、その店へ、この辺りではあまり見かけない、 白髪で白い長いひげをはやした老人が、酒を買いに来た。 その老人が差し出した器は、一合... -
第二話 下の百姓の話
【ふるさとの民話 第二話 『下の百姓の話』】 一)検見取り 江戸時代、徳田では、八幡と下は、天領(幕府直轄領)であり、年貢は、「検見取り」(その年の収穫に応じて、年貢を取る)であった。 その他の村は、藩領(加賀藩の領地)であり、年貢は、「定免」(每... -
第一話 街道のかわそ
【ふるさとの民話 第一話 『街道のかわそ』】 『今では様変わりして、話にもならんが‥‥、七尾街道に「かわそ」が出たもんだ。』と、白馬のやすたろうじいさまの若い頃の話です。 七尾の町から荷車を引いて帰ってくると、白馬の在所の川どえあたりで、た...