第四十八話 泣く子も黙る「椎の木の天狗さん

観音森の程近い源十屋敷があったそうな。その周りは、うっそうと樹木が茂っていたそうな。
その屋敷に、一本の椎の大木があったそうな。

ずっと昔から、「天狗さんが、住みついていた。」と言い伝えられて」いたそうな。
近所の子どもらが、いたずらをしたり、大人のいうことを聞かなかったとき、「源十屋敷の椎の木の天狗さんに言うぞ。」と、おどかしたそうな。

すると、子どもらは、たちまち、言うことをきいたそうな。「天狗さんが来るぞ。」と、いうと泣いた子も黙ったそうな。

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