
多根町「コロサ」の地名は、カナ書きです。地元の人たちに、そのわけを尋ねると、「コ」は、狐(きつね)、「ロ」は、狼(おおかみ)「サ」は、猿(さる)の意味で、昔から、狐や狼、猿が、たくさんいたから、「コロサ」とカナ書きになっている。』と、教えてくれました。
ともかく、そんなところですから、昔から、「カワウソ」などもいたらしく、それについて、面白い話が伝えられています。
ある村人が、コロサの森の木を、伐ったところ、「カワウソ」は怒って、ある晩、その男を、外へ呼びだしました。
あくる朝、 村の人たちが、その男が、大きな石と組み合っているところを見つけました。
その男に、「何を、しているのか。」と尋ねたら、「相撲を、とっているのだ。」と笞えたそうです。
このように、「コロサ」は、いかにも、ぶっそうな山間の村でしたが今は、多根ダムの完成により、水の下になりました。
その名残りとして、ダムに架かる橋は。「狐狼猿橋」と名づけられています。
多根ダムは、新七尾八景の一つに数えられています。
春は、うぐいすが鳴いて、山桜が水面を彩り、秋には、いろいろな小鳥が囀(さえず)り紅葉が水面に映り、まったくの別天地になっています。