
現在は、「妙靱白石神社」と申しますが、まだ、妙靱、白石神社と別々だった頃のお話でございます。
昔、大国主命が、 本宮さんにいらっしやった頃、時々、八田へお通いになりました。
そこの宮山(現在「宮のくぼ」とよばれている)に、お妃様が、いらっしゃたからです。
大国主命は宮山へ通っている間に、千野の「妙類神社」の不思議な威力を持つ剣であることを知りました。
それで邑知潟の大蛇を遐治に出かける時、その神社へ立ち寄ってその剣をお借りしました。
「妙靱神社」の剣の切れ味は、見事なものでした。
ひとつきで大蛇の心臓を貫くことができたといわれています。
「白石神社」の御神体は、その名の通り、大きな白い石です。
この大きな白い石と、国下の「物貸し石」が、地下で、ず—っとつながっているとその昔から、誰ともな く 申し、「それじゃ、確かめてみよう。」と、村人が掘ってみたところあっけなく、「ゴロン」と倒れ、大笑いしたと言います。
その時に倒れたため、白石は横になっているのだと伝えられております。